ブログ版 空冷Zとの戦い

Kawasaki Z1Rに関するブログ?

Archives オーストラリア滞在記(1996-1997) 10

 お兄ちゃんの知恵袋
のっけから何だかヒワイな感じだ(笑)。

本当はキリよく10個のエピソードで引っ張ろうと思ったが、ついにネタ切れ(笑)。かといって9のまんま終わらせるのも悔しいので、気が付いたことを適当に書き綴っておこう。役に立つヒトには役に立つかもしれない…


食材の入手

帰ってきた頃、友達に「あっちでは、何食ってたんだ?」と聞かれた。食事については、オレ自身「米なんて食えないんだろうか」と心配していたのだが、実は全然問題なかった。

米はオーストラリア全土、どこに行っても手に入ると思ってくれて間違いない。
ColesやらWoolworthsなんかのデカいチェーン店以外のスーパーでもちゃんと買える。サイズも旅にもってこいのお手ごろサイズ(500グラムとか1キロ)から、20キロまで幅広い。
品種もタイ米はもちろん、我々が普段口にするジャポニカ米も売っているので、その辺問題はない。

電気屋に行けば、ちゃんと炊飯器も売っている。
が、買うのもバカバカしいので、鍋で炊けばいい。
水加減が分からず、焦がしてしまいそうなヒトは、やっぱり電気屋に行って電子レンジ用の炊飯ケース(名称不明)を入手する。
これなら結構簡単に炊ける。

電子レンジに突っ込むくらいだから、サイズは小さいが3、4人分は炊けるはずだ。
 
醤油もこれまたスーパーで購入可。
ソースとかケチャップの売り場にソイ・ソースとして売っている。容器も日本のそれと同じような形なので、すぐに分かるはずだ。
米、醤油は現地の人間もよく使うらしく、どこに行っても売っている。
和食党にはありがたい話だ。


それ以外のもの…納豆、鰹節、海苔、味醂などは、日本食専門のスーパーがあるので、そこで入手できる。でかい都市になら、大体そういう店がある。
サーキュラ・キー(オペラハウスの近く)にコンビニが出来た時は、さすがに驚いたけど。

 口は災いの元

せっかくオーストラリアにきたのだから、現地の人間と仲良くなりたい。
かく言うオレも、いまなお手紙やメールをやり取りする友達がいる。
もちろん、最初は会話しても「やっべえ。このヒト何言ってるんだろう?」とちんぷんかんぷんだった。

それが長いこと暮らしてみると、いつの間にか喋れるようになってくるものだ。
そうすると、自然にご近所さんとも仲良しになる。
オレは働いている期間よりも無職でブラブラしている方が長かったので、ちょくちょくビリヤードをしに酒場へ行っていた。
 
ある夜、オレはフラットメイトのジュンといつもの酒場に出かけた。
ジュンは純粋にビリヤードをしたかったのだが、オレは酒場で働くタムちゃんという大学生のファンだったので、そのコがいる時はちょくちょく顔を出していた。
このタムちゃんってのが、ほっそりとしてて、顔が小さくて、もう日本に連れて帰りたくなるくらい可愛かったのだ。

と、例によって脱線してしまった。
何だか毎回おんなじパターンだが。
とにかく、ジュンとオレは近所のオヤジたちと2対2のバトルを楽しんでいた。
パディントンで最も巧いといわれていたのが『Tシャツ』という仇名のオヤジ。
というより、本名は知らないのだ。

このオヤジ、ヘラヘラしている割には球捌きが劇的に巧く(もっとも、オレよりへたくそなヤツは滅多にいなかった)、負けたことはあまり見たことがなかった。

ビリヤードは勝ち抜き戦なので、ついにオレとジュンはTシャツオヤジグループと対戦することになった。
ちなみにオーストラリアでビリヤードといえばエイトボール
最後に8番を落とすルールで、片方が1~7を落とし、対戦相手が9~15を落としてゆく。自分たちの玉を全て落としたら、8を落とす。途中で8を落としたら反則負けとなる。
 
ちなみに9ボールの普及率だが、極端に低い(はずである)。
日本のビリヤード場のようにカウンターで「1時間いくら」で球と台を借りるのではなく、台にコインを入れると球が出てくる。
ポケットに入れた球は台に飲まれる仕組みとなっている(手球は重さが違うので返ってくる)。

9ボールはファールしたら球を元に戻さなくてはならないが、この台はどんな球でも飲んでしまうため、9ボールが成立しない。
別にやってもいいのだが、ファールするたびに金を入れてリセットしなければならない。

そんなのはアホらしいので、誰も9ボールはやらないのだ(場所によっては日本のような台も置いてあるが、非常に少ない)。

この時、オレらがブレイクショットで9~15の「ビッグ」を落としたので、Tシャツオヤジは1~7の「スモール」を落とすことになった。
その間、新しいビールを取りに行っていたオヤジは、戻ってくると「オレたちはどっちを落とすんだ?」と訊いた。
 
すると、すかさずジュンが「YOU ARE SMALL」と答えた。
瞬間、その場に氷のような時間が流れた。
Tシャツオヤジの顔が引きつっている。
直訳すると「アンタは小さい」ということになる。
悪いことに、このオヤジ、哀しいまでに背が低いのだ。そんなオヤジに向かって「小さい」と言い放ったジュン(笑)。

まさに「やってもうたあ」の世界だ。
幸い、ジュンが謝ったのと、もともとオヤジが優しい性格だったのでその場は何とか収まったのだが、これがシドニーにも支部があるヘルズ・エンジェルスのメンバーだったら…

ちなみにヘルズ・エンジェルスとはアメリカのモーターサイクル・ギャング。
最大最強のアウトローたち。
バンザイハンドルのバイク、黒い革ジャンにごついアクセ…なんていうスタイルは彼らが生み出したものである。

シドニーにも出没するから、日本人ライダーは絡まれないように。
ちなみに、ヘルズはダーリングハーバー、他のアウトローライダーはキングス・クロスにもいるから、あの辺も注意。
いきがってコールしてると、袋叩きに合う。
まーでも日本人ライダーの99%がオフ車にアウトドアウェアだから、彼らとは住む世界が違う。
そういえば、革ジャンにブーツカット、シルバーアクセサリーのバイク乗り、とうとう出会わなかったなあ。そんなヤツらばかりだと思ってたのに。

で、さっきの話に戻るけど、意外に言ってしまうのよ。
例えば、どっかのタレントがスチュワーデスに「何を飲みますか?」と訊かれて「アイ・アム・オレンジジュース」と答えたなんて珍しい話ではない。
日本人はどうしても「アイ・アム…」とか言ってしまうんだね。

タクシー呼んでほしいからとホテルのヒトに「コール・ミー・タクシー(ワタシをタクシーと呼んでくれ)」と言ってしまったとか。

後で笑える話になるならいいけど、取り返しのつかないことにもなりかねない。
映画で覚えたような悪い言葉遣いなんて、言語道断。
そんなことは、太ももみたいな腕をした連中と殴り合って勝てるヒト以外は言わない方がいい。

我々日本人は、あくまで『お客さん』や『よそ者』である。
調子こいていい気になって、日本人のイメージを落とすようなことはしないように。
別に卑屈になれとは言わないが、礼節を大事に。
後々訪れる「マジメ」な日本人のためにも、行儀よく振舞おう。

特に親のスネをかじってる留学生とワーキング・ホリデーの連中は要注意。
日頃、やりたい放題のくせして、何かあった時だけ「助けて!」なんてムシが良すぎるぜ!

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ついに登場、秘蔵のヌード写真!こんなヒョロヒョロのあんちゃんたちじゃあ、殴り合ってもナンパしても勝ち目はない。特に右端の白くて細長いオトコ(笑)