街道から一歩入ると、住宅街になるのだが、そこにも凄惨な光景が広がっている。
加速した水流、そして水流によってなぎ倒された建造物、樹木、車輛がミサイルのようになって家々に襲いかかったことが見て取れる。
写真の地域は、それでもまだ家屋が残っているが、別の地域は原型をとどめていない。
鉄筋コンクリートの集合住宅の2階部分まで破壊しているから、相当高い津波が来たのだろう。
今回、知人の家に食糧と生活物資を届けにいったのだが、この写真から車で1分足らずの場所は、まったくの無傷である。そこにいると、地震があったことさえ忘れてしまう。
ギリギリのところで助かった、ある経営者は「泳げるとか、泳げないとか、あまり関係なかった。自分も、津波から逃れるように車を走らせたが、曲がる方向がたまたまよかったから生き延びた。ちょっとの差で生き残ったにすぎない」と語っていた。