ブログ版 空冷Zとの戦い

Kawasaki Z1Rに関するブログ?

「やろっこ」の仕事

お返事が遅れたこと、申し訳ないです。
実は、金曜日の朝から酷く腹を壊しており、トイレに何度駆け込んだことか。
あまり綺麗な話じゃないので、これ以上は触れませんが、とにかく日曜日の夕方近くまでそれが続きました。
首と背中の痛みも並行して襲ってきたので、ちょっとしんどかったのです。

タイトルの「やろっこ」というのは、こちらの方言で「ガキんちょ」といったニュアンスでして、転じて「若造」とかいう意味でも使われます。

先日、宮城県庁でさんざんな扱いを受けたことに、怒り半分と「こんな連中に税金を払って食わしてやっているんだ」という情けなさでいっぱいでした…ということは、さんざん書いたので。
もし、これをやり遂げなければ、明日から給料が減らされる、リストラされる、というのは民間企業にありがちなことなんですけど、彼ら、宮城県職員にそこまで求めるのは、幼稚園児にアンドロイドのアプリを作らせるくらい、無茶なことなんでしょうかね。

なんて書くと、宮城県庁から目をつけられそうですけど(笑)。
いや、彼ら全員がそんなヤワな仕事してるとは思いませんがね。

ただ、件の宮城県職員の言動は、ここ数日話題になった、東海地方の不適切なテロップ事件と非常に似ていると感じるのです。
テロップを作成した社員(たち)は、きっと普段はそんなにおかしな人間ではないのでしょう。
もしかすると、被災地にゆかりのある人間なのかもしれない。
あの惨状に何らかの怒りや悲しみを抱いていた、善良な人間だったのかもしれない。
ただ、本人たちにしてみれば、ユーモアを持っていただけなのかもしれない。
「お!意外にブラックジョークとしてはウケるかも」と、毒舌タレントのまねごとをしたくなったのかもしれない。

けど、あるものが足りなかった。
0.00001%の確率で、操作ミスがあり、番組中にテロップが出るかもしれない、というリスクヘッジをもつ…

ことではありません。
たとえ、そんな考えが頭をよぎったとしても、口にしたり、ましてやテロップという活字に起こしてはならない、という職業上の倫理観が足りなかった。
本来は「電波に乗って放送されるテロップではないから、いい」のではない。
部下が見ていれば「あ、この程度なら許されるんだ」と思うかもしれない。
誰かがそれをとがめたとしても「誰それさんだって、もっとスゴいテロップつくってましたよ。あれに比べたら、オレのなんてカワイイもんっすよ」とか言うヤツが現れるかもしれない。

こんなモラルハザードが何で起きるのかと考えたのだが、やっぱり「やろっこ」なんですよ。
年齢とか経歴は、それなりに積んできているかもしれないけど。
おそらく覚悟のようなものは、ないだろう。
「やり遂げることが出来なかったら、死ぬ」
なんて思いもしないだろう。
世の中には、そういう風にして暮らしている人間の方が多いんだけど。

宮城県職員とTVマンたちの置かれている立場や状況は、全く違うけど、仕事に対する覚悟については、そんなに変わらないレベルなんじゃないのかと思ってしまう。
どこか甘えがあって、責任なんて形骸化していて、いざとなったら逃げればいい、とさえ思っているんじゃないだろうか、と。

20年近く前、ヘラヘラとアルバイトしていた時、同じアルバイト仲間の先輩にガッツリとやっつけられた。
「オレたちアルバイトは、社員よりも給料が安いから、それなりの仕事でいいと思ったら大間違いだぞ。
金太郎飴みたいに、同じ時給で仕事している連中よりも、頭一つでも抜けないとクビになる。
だから、社員よりもプロ意識を持って仕事しろ」

そんなもんすかね。
と、反論してはみたけど、以来、どこでアルバイトしても、その教えは役に立った。
アルバイトだから、それなりの質で働くのは、他のヤツの自由。
でも、自分は違う。
「自分の一時間は、ほかのヤツの一時間とは違いますよ!」
と胸を張って言えるよう、どんな小さな仕事にもめいっぱい取り組んできたつもりです。
お世話になった会社も時給やら給料を上げてくれたから、それなりに評価はしてくれたのでしょう。

そういうアルバイトが沢山いるので有名なのが、東京ディズニーリゾート
最近知ったんですが、あそこで働く人たちは、ほとんどがアルバイトなんですってね。
家族サービスの一環で、この数年何回か行ってますけど、本当にプロ意識が高い。
たまたま、そういう人だけに会っているだけなのかもしれませんが、自分がやるべきサービスを、ただやるだけではなく、どうやったら高められるか、そしてそれをどうやったらお客さんがもっとも喜ぶ形に具現化できるのかを、個々がプロ意識をもって取り組んでいる。
自然にこなす人もいれば「頑張っているな」と努力が見える人もいるが、それでも「ただ、仕事をそつなくこなす」よりはずっといい。
お客様満足度を高めようとするビジネスの方々には、いい勉強になります。

と言っている間に、腹の調子もよくなりました(笑)。
説教くさい話は、ここまで。