ブログ版 空冷Zとの戦い

Kawasaki Z1Rに関するブログ?

2022年もよろしくお願いいたします。

空冷Zとの戦い Kawasaki Z1R ブログ | Z1R 整備&カスタム ブログ 

の方に書くネタが結構多くて、ほったらかしになっていますが、今年もよろしくお願いいたします。

去年の晩秋、お弟子さんがサーキット練習をしたいというので工具もって付き添い。
走っていたら、リアの感覚がよろしくない、とのこと。
この人、自分のマシンが変わってしまったことをちゃんと感じるんですね。
アタシは鈍感なので、マシンの挙動なんか全然分からないので大したものです(逆に分かっているようで、プラシーボ効果的な人も多い)。

どうしたのかと訊くと、以前、ここを走っていた時にステップを擦るとかでサスペンションのセッティングを変えられたのだそう。
それが、お弟子さんのライディングにフィットしているようでしてなかったのでしょうね。

オートバイとかクルマに限らず、ほかのスポーツでもそうなんですけど、ちょっとモノが分かってくると得意気になって知識を振りかざす人いるでしょう?
あれ、本当によくないです。

たとえば、サスペンションセッティング、そんなのフックレンチでちょちょいと回したらそれで終わりじゃん、て思うでしょう?

まあ、簡単に言ってしまえばそうなんだけど…

ライダーが体重ナンボで、どういう乗り方をしているからそういう現象が起きて、状況やら原因を浮き彫りにしてからじゃないと。
特にオートバイやクルマって失敗は事故につながり、運転者の命に直接かかわるわけでしょう?

何だかよく分からないセッティングされてしまっていたので、まずは一番柔らかいところと、いちばん硬いところ、それを知ってもらって、どんどん中間に振っていって
「乗りやすい」
と思ったところで決める。
それも、やっているうちに麻痺していくから、ベストなセッティングが出来たら、またわざとずらしたりね。
それで「さっきの方が乗りやすい」と思うなら、そっちにしたらいいわけで。

30分足らずでセッティングが出たのは、誰も走っていなかったからだけど、これが混雑してて、走るたびにシチュエーションが違うと正確な情報が得られない。

そりゃそうでしょう。
同じ場所でも、全開からのフルブレーキングで行けた場合と、周囲にたくさんのバイクがいて、7割くらいの速度域でしか入れなかったら、同じ答えは出てきません。

お弟子さん、タイヤ選びでも「ひと悶着」あって、サーキット走行愛好家の人たちからは、サーキット寄りのタイヤを履くよう勧められたらしい。

でも、お弟子さんのバイクは通勤快速で使う車両です。
「通勤でも使う」じゃない「雨の日も風の日も通勤に使う」だからね。
ライフスタイルまで考慮したら、そんなに攻めたタイヤを履いちゃダメでしょう。
おまけに、どこかのZにくっついて林道まで走る人ですからね。
砂利でスタックしたりグリップを失うようでは困るわけです。

そういうところまで考えてアドバイスしてあげるべきなんだけど、最近は何でもネットの方が正しくてYouTubeの動画が正解だと思っている人が多い。
確かにそれで正解の場合もあるのだけど、YouTubeやっている人達は、結構、核心部分をスキップしたり「そこは分かっていて当然」という感じでやるから、表面だけ真似すると危ないことも多い。

たとえば、本来は安全のために軍手などをする、というのでも、一定の経験と技術を持った人は「万が一、これで軍手が巻き込まれたら危ない。ここは原則を無視した方がいい」とかあるので、あえて素手を使う、もしくは別の手袋を使うなど、そういう解説をしないまま作業風景を配信すると素人の我々は単純に真似してケガをする。

 

年始早々、小難しいことを書いて申し訳ないですが、そんなこんなで今年もよろしくですよ。