ブログ版 空冷Zとの戦い

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Base Camp Rock Festival 2012  参戦 と夏合宿

ワタクシがクライミングの練習でお世話になっているZi;Boxというジムでは、今年からSJCC(センダイジュニアクライミングクラブ)という小中学生を対象としたスポ少のようなクラブを発足。
その夏合宿として、かの平山ユージ氏が擁するクライミングジム、BASE CAMP にて開催されるRock Festivalに参戦することになりました。

ところが、今回の試合はすべてリードクライミング
普段子供たちが登っているのは、ボルダー壁なので、ロープを付けず、落ちても下に分厚いマットがある、つまりマットで衝撃が吸収してくれる高度ってんで、子供たちからは不安の声が。

しかし、SJCCのインストラクター、ユーやん先生は、鬼軍曹とも呼ばれる厳しいヒト(?)。
よい経験になるから、ぜひ参戦を、という呼びかけに6名のキッズが参加。
ボルダリングのレベルは、大人顔負けのキッズもいるのですが、ロープのクリップなど未経験ということもあり、トップロープでの参戦になりました。

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ちなみに、これがボルダリング。高くても4mそこそこ。
試合にも出るクライマーから、課題を作ってもらって練習するセガレ。
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これが、15mくらいの壁。下はコンクリートなので、ロープを付けて、頂上の終了点を支点にして支えている。
一番上からぶら下がっているので、トップロープと呼ばれる。
取り外した後なので映っていないが、本来は壁に取り付けられた器具にロープを通して支点を確保しながら登る。
これが、リードクライミングという。
リードクライミングの場合、途中でロープをカラビナにクリップさせる動作が必要なので、時々、片手を離さなければならない。
コイツの動作が厄介なので、トップロープでは完登できても、リードだと同じ課題でも登れなくなる、ということがある。

とにもかくにも、終了点まで行けないと話にならないので、まずは高さに慣れてもらうことに。
前もそうだったのだが、ジムの高さまではヒョイヒョイと登って行くのだが、5mを超えたあたりで急に足がすくむらしく、すぐに「テンション」と弱々しい声が聞こえてくる(笑)。
テンションとは「テンションをかけてくれ」の意味で、いったんロープを引っ張ってもらって、休憩したり、下りるための準備に入ることを意味する。
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普通の子供には「おろすよー」とやさしく声をかけてくれる講師も、相手がセガレだと厳しい。
「もっと足あるよ」「左手、もう少し、上にあげてみようか」
と、ただでは下ろしてくれない(笑)。
宮城県の国体代表選手の女子高生にも応援されながら、何とか半分くらいのところに設置された終了点にたどりついたセガレ。

これじゃあ、先が思いやられるな…と、不安いっぱいで臨んだ試合当日。
1次予選は、リーダー格の中学生から小学校2年生のコまで4名が完登!
「こりゃあ、仙台チームが表彰台を独占か?」
なんてことを考えてたら、2次予選の課題にガックリ。
ビギナークラスの予選課題と共通ではないか!いくらトップロープとはいえ、イケるのか?

SJCCの一番手は、セガレ。
普段、ボルダリングでは、考えなしにホールドをつかみにいったり、一か八かでランジ(ジャンプしてホールドをつかむ)したりと、安定性がないのだが、今回はじっくりと落ち着いたクライミングで、2次予選も突破。
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早くも決勝進出の切符を手に入れたセガレ。
他の子たちも続いてほしかったんだけど、残念ながら、セガレ以外のキッズは2次予選をクリアできず。

いったん、休憩して夕方からの決勝に進むまで、そばにいたかったのだが、この日はジムから1時間ほど離れたキャンプ場に宿泊することになっていたのだが、決勝、表彰式まで見てからキャンプ場へ行ったら9時、10時過ぎになってしまう。
そこから、ご飯を作って…といってたら、大変なことになる。

なので、今回の合宿に付き添ってくれた、常連クライマーSさんを先にキャンプ場へ連れて行って、夕飯を準備してもらうことに。Sさんは、なれないアウトドアにも関わらず、なんでも積極的にやってくれて、もう本当に感謝!

Sさんを置いて、再びBASE CAMPに戻ったころ、ちょうど、決勝が始まろうとしていた。
これは、後から撮影したものだけど、決勝のグレードは5.11b!
トップロープだと数段グレードが下がるだろうけど…しかも、オンサイト(ホールドの位置を見て分析はできるが、他の選手が登っている場面は見ることができない)でしょ?
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オレンジのホールドだけを使って登ります。
序盤はホールドの数も多くて、登りやすそうですが、中盤以降は…

セガレは3番目に登ったのですが、それまでの二人が完登。
普段から、リードやってるのか、とてもよい動き。
いよいよセガレの番。
序盤は定石通りに手足を動かすが、中盤のデカいホールド目前に手がストップ。
目についた、小さなホールドを取ろうとするも、これは間違い。
つかんだ瞬間、手が滑り、滑落…と、思いきや、何とか足が残って、踏みとどまる。
その後も、何度か同じ手を出そうとするが、その方向からは先に進めない。

ああ、こりゃあ、また終わった…

と、あきらめムードだったが、不意に反対方向のホールドを見つけ、手を伸ばした途端にスピードが戻った。
会場の声援にも後押しされ、無事にゴール。
そのあとに登った選手も完登、なんと決勝に残った4名が、同位優勝となりました。
これまで、いくつかの試合に出場しましたが、なかなか表彰台の真ん中とは縁遠かったセガレですが、長距離登攀での優勝という「まさか」の結果に、それまでリードは嫌いと言ってたのに「オレ、リードに向いてるね」と天狗発言。ユーやんからも「多分、向いている」とお墨付きを頂戴。

表彰式を終えた我々は、いったん「入間の湯」なる風呂で汗を流し、一路キャンプ場へ。
到着は9時半を回っており、Sさんが食事を準備してくれていた炊事場へ行くと、他の宿泊客から「やっときたねー」と拍手喝采

わけを聞いたら「いやね、なかなか来ないから、ひょっとして騙されてるのか、イジメにあってんじゃないの?って心配してたんだよねー(笑)」と。
そこからは、Sさんが作ってくれていたカレーライス、焼き肉をたらふく食べて就寝。

夜も遅かったから、明日はみんなゆっくり起きるだろうな…
と、思ったのが大間違い。

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朝の5時には、すでに起きている子供たち。
もはや、手がつけられません。
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キャンプ場を出た後は、再度BASE CAMPで練習。
この日は子供たちも頑張りましたが、大人もリードクライミングに頑張りました。
ワタクシもおかげさまで、リードのグレードがちょびっと上がりました(笑)。
ほんのチョビっとですけど。

試合に一喜一憂、キャンプに歓声、川遊びに満足、と1泊2日にしては、盛りだくさんの内容で、子供たちからは「また、来年も!」とリクエストが!

平山ユージさんからも「また、来年、もっと強くなって戻っておいで!」と声をかけてもらいました。
来年は、またThe North Face Cup 2013が!
去年はどうにか、予選を突破したので、今回も頑張ってほしいものです。