ブログ版 空冷Zとの戦い

Kawasaki Z1Rに関するブログ?

赤白Kawasaki 黒白Kawasaki

これらの写真は、言わずと知れたKawasaki純正部品。

誰もが安心のGENUINE PARTSというヤツだ。

 

いつの頃からだろうか。
Kawasakiのロゴが黒になり、検品の捺印がなくなってしまった。
時を同じくしてMade in JAPANからMade in Indonesiaなどアジア製に置き換わったパーツが散見。

誤解してもらいたくないのは、アジア製の工業製品を見下しているわけではない。
電子部品や電子機器類の筐体はアジア各国の基幹産業になっているし、あのAppleがクオリティを認めているのだから「安かろう悪かろう」ではない。

自動車だって、小さなハーネスからボディ、それらのアッセンブリでさえ、ひとつの国で賄えるのはタイ王国くらいなものだ(自動車大国のアメリカは、とうの昔に自国の工業製品だけでは1台の車を作ることはできなくなっている。つまり、あちこちの部品を海外から輸入している、というわけ)。

オートバイだって小排気量車種のマーケットはインドネシアをはじめとしたアジアの新興国に移っている。
だから、マーケットのメインストリームになっている国で造られたものが、日本に入ってくるのは何ら不思議なことではない。

しかし、である。
ある方のSNSで、とても新品とは思えない、明らかに管理の行き届いていない部品が届いた、という投稿を目にした。
どういう経路で届けられたのか分からないが、10人いたら9人くらいは「これ、ホントに新品?」と目を疑うようなレベルだった。

 

ご存じの方も多いと思うが、Kawasakiでは純正部品の取り扱いに制限を設けるとお触れを出し、個人ユーザーには直接販売するから大丈夫とか、正規ディーラーでなければ購入できない、という流れになり、通販大手も一瞬Kawasaki純正部品の取り扱いを終了したが、結局4月下旬から従来通りパーツを購入できるようになった。

あの混乱は何だったのか憶測でモノを言うのはやめておくとして、国内在庫がないものについては、海外協力工場に外注、船便でユラリユラリやってくる、という感じじゃなかろうか。

我々のような旧車ユーザーは、旧車市場そのものを活気づかせているとはいえ、Kawasaki本体への収益向上には貢献していないだろう。

もし、Kawasakiの営業マンがこれを読んでいたら
「ねえ、もう25年もZに乗ったんだから、そろそろ新車を買ってくださいよ。
あなたがZ1Rを手に入れた1997年から、1か月5000円ずつ積み立てていたら、いくらになっていますか?150万円ですよ。H2とは言わないまでも、だいたいの新車は買えたじゃないですか」
と、言いたくなるのではないだろうか。


純正部品だって、傷んだり壊れなければ、発注するのはOリングやガスケットなどの消耗品ばかりだ。

それどころか、マーケットの様子を探る試みもあったのかもしれないが、Z900のシリンダーヘッドを製作販売したり。

であればこそ、小さな純正部品にも同じようなQCを求めたくなるのは、ユーザーの勝手な望みなのかもしれないけど…

いま、未曾有の円安になっているうえ、純正部品も2022年6月から価格改定されたのだから、生産数の多い純正部品やボルト、ネジ類などは国内工場へ回帰してくれたら、産業の空洞化にも歯止めがかかるし、技術の継承にも貢献する。

そして、本来は、そういう業種に政府もバックアップすべきなのだろうけど...

そのうえで、脱炭素に向けた新しい車両を開発してもらったらいいような...と末端ユーザーならではの身勝手極まる愚痴だな、こりゃ。