ブログ版 空冷Zとの戦い

Kawasaki Z1Rに関するブログ?

MSR XGK-EX

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知り合いから「おめーの使っているストーブは、そんなにスゴイのかよ」と聞かれたので。
アフェリエイトついでに(笑)。

スゴイかどうかはさておき、そもそもガソリン・ストーブの必要性について疑問を持っていたりする今日この頃。
しかも、MSRのコンセプトがね、日本人のユーザーにどれだけマッチすんの?と。

特にXGK-EXは「過酷な状況」での使用を想定して設計されたタフなモデル。
いったいぜんたい過酷な状況って何だ?

カミさんには残業といいつつ、ホントはキャバクラ嬢と同伴、アフターを繰り返し、貢いだお金が年収以上。
消費者金融の借り入れがバレてしまい、家に帰れなくなり、河川敷でカップラーメンを食べるためにお湯を沸かす、とか?すげえ過酷ですね(笑)。

キャンプで使うといっても、最近はどこいってもオートキャンプ場のような便利なところばかりだし、燃料が手に入らないということもない。そんな中、無理して不便なガソリンストーブを買う必要があるのだろうか。

使ったことがない人はピンと来ないかもしれないけど、ガソリンストーブは意外に不便なのです。
MSRのような「どんな燃料でも大丈夫」という機種は別として、基本的にホワイトガソリン。

普通のレギュラーガソリンよりも高いです(モノにもよるけどリッター1000円前後)。
使う前にはポンピング、プレヒートの作業を経てからでないと、安定した火が出ない。
安定してからも、ゴウゴウとうるさく、火力調整がしにくい。
プレヒート時に、煤もたくさん出るから本体が真っ黒になる。
本体は小さくまとまっても、ガソリンボトルが荷物になる。

一方、ガスボンベ式のストーブもある。
こいつらは、基本的にボンベをストーブ本体と接合したら、準備完了。
最近のボンベは電子ライターのような「カチカチ」がついているので、スイッチひとつで火が起きて安定する。
煙草を吸う人ならいつでも手元にあるだろうが、ノンスモーカーだと意外に「ライターどこにやったっけ?」とバタバタすることも少なくない。

おまけに静か。
台所のガス台までは言い過ぎだとしても、カセットコンロで鍋をやるヤツ、あれとほぼ同じ。
使い終わったボンベは棄てるなり、人にあげるなりして、荷物を減らすことが出来る。
小さなストーブだと、コッヘルの中に収納出来たりもするし。

なので・・・

これからストーブを買おうと迷っている方、特に最初の1台を買おうと思っている方。
ガソリンストーブを買ってはいけません。
迷わず、ガスストーブを買うべきです。

あらら、全然オススメになってませんね。
「オメーは何でガソリンストーブなんか使ってるんだよ?」と突っ込まれそうですね。
昔、昔はガスストーブを使ってました。
それこそ、10代前半から、山に入ったり、海っぺりで何日もキャンプしてたから。
ところが、時々、凡ミスというか、ストーブをボンベに装着したまま置いてて、何かの拍子にバルブを開いてしまってガスを抜いてしまったとか、思いのほかガスを使い、持ってきたボンベだけじゃ足りなくなったとか。
もともと、心配症なので「ああ、こんなことがあったら大変だからもう一個ボンベを持っていこう」とか。
荷物になってしまうわけです。

ガソリンストーブなら、満タンにしていけば、随分もつし、長旅でも「明日の朝くらいにはボンベ使い切るから、移動の途中でホームセンターによらなくちゃ」とか考えなくてもいい。
給油の時に「おじさん、この中にも入れてよ」とボトルを差しだすだけでいいわけだから。
ちなみに、これはマルチフューエルのガソリンストーブしか使えません。
基本は、ホワイトガソリン。
でも、高いですよ。リッター1000円くらいする。
なので、レギュラーで動くストーブはありがたいわけです。
金があるとかないとかは別としても、燃料ならほぼ何でもいけるのはありがたい。
ガスボンベが売り切れでも、ガソリンが売り切れることは、まずない。

それと、ガスストーブの弱点は気温、気圧、風。
気温が低かったり、気圧が低いと炎の勢いはイマイチになるし、最悪ガスは中に入っているのに、圧力不足で出て来ないなんてこともある。
強風にも思いのほか弱いし、ボンベに上からマウントするタイプだと、不安定になるためあまり重いものを載せることはできなくなる。

じゃあ何故、XGK-EXなのか。
マルチフューエルなら他にもあるんだけど、とにかく燃料なら石油からジェット燃料まで何でもござれ、という設計思想がよい。ようするに、かなり丈夫に造ってるということだ。
旧型のパイプを輪切りしたようなボディ、ステンレス棒というか針金の太いヤツを組み合わせてゴトクにする、シンプルな初期型と比較すると、デザインも機能性も格段に向上している。

ボディは円筒から三角を基調としたものに変わり、安定性確保のため足がついた。
ゴトクも足と同様に3本の堅牢なタイプに変わったので、多少重いものを載せても不安がない。
鍋をひっくり返しそうになったことのあるユーザーからすれば、大幅な進化といっていいだろう。

例えば、バイクで結構マニアックな処を走って、人っ気のないところでキャンプする、という冒険野郎には非常にオススメだし、冬季の高い山に登る人には、むしろ必需品なのではないだろうか(アルコールストーブも手軽だが)。

「なんだ、うちは夏休み、家族とオートキャンプ場のような便利な場所でアウトドアを楽しむだけだから、関係ないや」、と思われるかもしれない。
でも、何で遠くに出掛けて、旅館やホテルではなく、キャンプなのか。
ワタクシも含め、みなさん大自然を愉しむとかイロイロあるけど、共通しているのは「非日常や不便さを愉しみに行く」わけでしょう。

だったら、とことんやってみてもいいでしょう。
クソ暑い中、もしくは手がかじかみそうな中、ガシュン、ガシュンとポンピングして、プレヒートの時は火事かと思うほど火が出る時もあって慣れないとビックリする。
そうしているうちに、徐々に火は安定していって、炎がうなり声をあげる。

テントを張って、いつもと違う処で寝るのもキャンプの醍醐味だけど、火を扱うことはアウトドアレジャーとって大きな部分を占めると思う。

仮にキャンプ場へ行き、テントを張り、しかし食事はコンビニ弁当や近所の食堂で済ますのと、車中泊だろうがバンガローだろうが、火を起こして自炊するのでは、後者の方が「アウトドアしてる」実感は強いと思う。

ありていにいえば、楽しいし、エキサイトするのだ。
おそらく、昔から我々は、火によって暖を取る、闇を照らす、調理する、獣から身を守る、火によって滅びる…など、とにかく火があればこその人間、といった「火の記憶」が呼び覚まされるからなんじゃないだろか。

ガスストーブでもそれは可能なんだけど、より実感できるのはガソリンストーブではないかと…その中でもXGK-EXはナイフを初めて手にした時のような冒険心をくすぐってくれると同時に、極地仕様だけにどんな場面でも機能してくれるという安心感もある。

実際、ウチでもガソリンストーブはレジャー用品としてだけではなく、災害時の装備として、すぐに取り出せる処に待機している。そういう観点からも、持っていて損のない一台だと思う。